今日は2月14日バレンタインデー。
日本中の女の子が、想いを寄せる異性にチョコレートを渡す日
甘いチョコレートに
心なしか校内中チョコレート臭が充満しているような気がするのは、気のせいじゃないと思う
授業の合間の休み時間には、女子生徒たちがチョコレートを持ち男子生徒に恥らいながら渡している場面や
蟻のように群がりながら一人の男子生徒に押し付けるところを良く見かけた。
ふと、下駄箱に向かえば、一年生だろうか二人の女子生徒が・・・下駄箱の前で話しこんでいる
「ここだよね、雲雀さんの・・・」
「うん、わぁドキドキするっ!早く入れなよ!」
「ねぇ、何がドキドキするの?」
背後から覗けば、少女達の手には可愛くラッピングされたチョコレートが握られている
の突然の登場に驚き、何より風紀と書かれた腕章を見て少し頬を引き攣らせ警戒しているようだが
人の良さそうな笑みを浮かべながら少女達に話しかける
「ふぅん、コレ恭弥に?」
「あ、はい・・・。直接渡せそうにないので」
「そう・・・」
笑みを深くすると、少女が持っていた箱を取り上げる。
「なっ!」
「ちょ、何すんのよ!!」
「五月蝿い、な」
先ほどの優しい眼とは一変して、人を見下した冷たい眼で少女達を見ると手に持った箱をぐしゃりと握りつぶした。
そして、ガンッと靴箱を蹴り上げチョコレートを持った少女の顔にチョコレートを投げつけた。
「ひっ」
「っ!!」
「あんた達如きが、恭弥に渡すなんてありえないの。
その少ない脳みそに、ちゃーんと刻んどけよ?」
綺麗に微笑みながらそう言い放つと、掴んでいた手を離し何事もなかったのかのように歩き出す。
すると、柱の影から二名の風紀委員を見つけ、すれ違いざまに無表情で彼らに伝えた
「下駄箱、直ぐに業者呼んで修理しておいて」
「は、はい!!」
「わかりましたっ!」
****
「、遅い」
応接室のドアを開ければ、黒いソファに座る雲雀が一喝する。
「ごめん、ちょっと面倒ごとがあってね・・・?」
「ふぅん、そういえば今日バレンタインデーなんだってね。
毎年チョコレートを持って帰るのが面倒だよ」
「・・・今年は大丈夫なんじゃないかしら?」
「?」
ねぇ、貴方は受け取ってくれるかな?
黒薔薇を添えて
(私は貴方のもの。だったら貴方は、わたしのものでしょ?)