私は忌々しい奴の元にいた。



「やぁ、。」

「・・・ムラサメ」



ボサボサの髪に隈が濃く残った目元、だらしなく結ばれたネクタイに唯着ただけの白衣。

彼が言う、学会の低レベルな議論に飽きて、趣味の対妖魔研究をこの遺伝子研究所で励んでいる

聞くところによると・・・とてもそうには見えないが"機械工学、遺伝子工学、生物学の権威"らしい

本当こんな男が"天才"(本人も言っている)だと思うと、この世も終わったなと思う



「はい、そこに転がってるのがそうよ」

「有難う、なかなか良いサンプルだねー。クククック」



私はひょんなことから、この人畜有害極まりないムラサメと知り合う

そして、冥界と魔界の狭間で門番をしている私に偶に侵入者や反逆者である魔物や妖魔を運ばせる

別に死刑確実のモノを、門番である私が殺したことにすればどうってことない

実際こいつらは、門番である私に負けている。どうしようが私の勝手である



「じゃぁ、私帰る。」



こんな薄気味悪いマッドサイエンスのところになんか一分一秒たりともいたくないので

私はすぐさま去ろうとするが、ムラサメが気味の悪い笑顔を向けながら私の腕を掴む



「・・・何?私さっさと仕事に戻りたいんだけど。」

「ちょっと待ってて、逃げちゃ駄目だよ?」

「はぁ?いいかげ・・・!!」



文句一つというか、殺してやろうと武器を手にすると目の前にいたのはムラサメではなかく

白いコートに白いシルクハット、顔以外包帯でグルグルに巻いた長髪の男が目の前に立っていた

思わず私は距離を置き、武器を構えるが彼は気にした様子もなく帽子を胸に当て挨拶してきた。



「初めまして、様。私はフランケン・リースリングと申します。」

「・・・何者?」

「警戒しないで下さい、私は教授から貴女のお相手をするように言われただけですから」

「は?」



すると、彼フランケンは先ほどまでムラサメが座っていた場所に腰掛けた。

思っても見なかった展開に私は思わず拍子抜けしそうになるが、ここはムラサメの範囲(テリトリー)油断ならない

私は、内側から掛けられたカードキーを忌々しく見る。

以前にもこのようなことがあった、そして無理矢理出てやろうと思いカードスキャナを壊したら少々厄介なことになった。

この前の二の舞になると面倒なので、私は不機嫌をあらわにドスンとソファーに座り目の前にいる男を見た。

見るところによると、フランケンはムラサメの成功例だろう。

恐らく対魔物兵器として造られた・・・人間のような感じからして、人造人間か何かだろう




「それで、様はどうしてここへ?」

「・・・ムラサメに頼まれたモノを届けに着ただけ」

「そうですか」



気を使っているのか、しきりに話しかけてくるが私が素っ気無く返答するので直ぐに会話は終わる

取り敢えずこいつは何かを企んでいるようには見えない。ムラサメに何を言われているか分からないが暇つぶしに話してみる

もしも、何かが起こればその時対処すれば良い。

あんな人畜有害マッドサイエンスの兵器に負ける気はしない



「フランケン、あんたって対魔物兵器?」

「・・・!はい、そうです。」


先ほどまでフランケンから話しかけていたので、いきなり私に話しかけられたことに驚いたのか少し声が上ずったように聞こえた

気のせいかもしれないが・・・。



「じゃぁ、私の敵ね」

「・・・そうですね。」

「で、あんたって今何歳?見た目的には、二十三歳くらい?」

「いえ、十ヶ月です。」

「は?」

「だから、十ヶ月です。」

「あ、生まれてから?」

「はい。」



見た目では二十代前半の彼だが、話を聞けば死体のツギハギから生成された実験体であり、

正式名称X5-452といい、4体目の成功例ということを知った。

敵である私にそこまで話して良いのかとも思うが、フランケンが大して気にせず平然と話していたので気にしなかった

そして私達は何気ない色々な話をした、彼は話すより聞き役のほうらしいが私が質問すれば丁寧に返してくれる

時間が経つのを忘れていた



「吸血鬼にとっては、時間なんてあっという間に過ぎるでしょう?」

「そんなことないわ、大切な人に愛する人に会えない時間は永遠のように長い」

「バンパイアである貴女に、似合わない言葉ですね」

「そうかもしれないけど、本当に長いわ・・・」



ふと、部屋に掛けてある時計を見れば随分時間が経っていることを知る。

結構長居をしてしまった、と思いブーンと機会音が鳴る扉を睨む



「ま、別に盗聴されても構わないけど・・・」

「え?」

「・・・悪趣味よ!」



ドオォォン!!と言う音と共に現れたのは、ムラサメだった。

いつものように不気味な笑みと共に、私の攻撃は前にいた・・・恐らく偶々通ったであろう研究員を身代わりにさせていた

こういったイカレたところが、こいつの大嫌いなところでもあった。



、随分楽しんでいたみたいだね?ククククッ」

「あんたより数千倍マシ、あんたから作られたのが嘘みたいよ」

「僕の最高傑作だからね」

「あっそ、じゃぁ帰る。どうせ、私のデーターでもとろうと思っていたんでしょ?」

「あれ、バレた?」

「・・・バレないとでも思ってるの?」



見下すようにムラサメを見るが、全く懲りた様子はなく寧ろ面白がっているようだ。

そして、いつの間にか背後に立っていたフランケンを見る



「あ、フラン。」

「フラン?」

「フランケン、長いでしょ?だからフラン駄目かしら?」

「いえ・・・、少し吃驚しただけです」



そして、私はフランの耳元で一言囁いて漆黒の闇を呼び出し研究所を去った。



貴方とは、違うカタチで逢いたかったな

(今度行くときは、もう少し優しくなれるかな?) (反則だ・・・!)


愛で書いてしまいましたが・・・いかがでしょう?
なんか無理矢理的な感じが、もわわーんとしますね・・・orz
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